多くの老人保健施設では、朝7時前後に1日がスタートします。まず、介護士は利用者の起床のお手伝いをします。朝食の準備や食事の介助、着替えのサポートなど、一人ひとりのニーズに合わせた支援を行います。これらの作業は、利用者が1日を快適に過ごせるようにするため、非常に大切な時間です。午前中は、リハビリテーションの時間を設ける施設も多いです。利用者が健康を維持し、可能な限り自立した生活を送る事ができるよう、専門のスタッフとともに支援を行います。また、個別に行うケアの時間もあり、一人ひとりに合わせた細かなサポートを心がけます。
昼食後は、少しの休息時間を挟みます。利用者も一息つき、リラックスした時間を過ごします。その後、午後の活動が始まります。この時間帯には、レクリエーション活動が行われる事が多く、音楽や工作、団体ゲームなど、楽しみながらコミュニケーションを図る事ができるプログラムがあります。介護士は、活動の準備やサポートを行い、利用者が安全に楽しめるように見守ります。夕方になると、夕食の準備が始まります。食事の介助をした後は、就寝に向けた準備を行います。利用者が心地よく休めるよう、入浴のサポートや夜間着への着替えを手伝います。1日の終わりには、利用者が安心して眠りにつけるように、夜の見回りを行う事も大切な役割の一つです。
介護士の1日は、利用者の笑顔と健康を支えるために、細やかな心配りと体力が求められる仕事です。しかし、その分、利用者から直接「ありがとう」という言葉をいただけた時の喜びは、何物にも代えがたいものがあります。介護士としてのスキルを磨き、人としても成長できる、やりがいのある時間である事は間違いありません。